2018/01/09 作成
2023/06/19 更新
とのちが Gaudi、Gaudi II のために製作したコンポーネントを紹介します。
各作品には型番が与えています。また、ブランド名も与えています(遊び心です)。
ラインナップ
プレーヤーからオーディオラックまで、様々なコンポーネントを製作してきました。
1号機~15号機は、12号機(SS-312)を除いて、Gaudi のために製作した機器です。SS-312は書斎用サブシステム(2019年4月に
Kinglet と命名)のために製作しました。
16号機以降は、17号機(MV-217 X'tal)を除いて、Gaudi II のために製作した機器です。
(各コンポーネントの画像をクリックすると、そのコンポーネントのページにジャンプします)
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MV-217 X'tal
電子ボリューム式2チャンネル・マスター・ボリューム
使用モジュール: AEDIO EVR-03-01, EVR-DISP1.
入出力: LINE IN x2, PRE OUT x1.
ゲイン: -∞dB~+2dB.
周波数特性:DC-500kHz(-0.3dB). -
AR-416 Air
5段木製オーディオ・ラック
御影石ベース+スパイク
寸法: 548(W) x 1041(H) x 458(D) ㎜、33.8kg -
MA-215 Arabesque
IC式ステレオ・パワーアンプ (スコーカー用)
使用IC:TI (旧NS) LM3886 x2
連続最大出力:1W+1W (8Ω)
周波数特性:40Hz-20kHz(-1dB). -
PE-114 Petit
MC型カートリッジ用IC式ステレオ・フォノ・イコライザー
使用IC:LT1115 x2、LT1010 x2
回路方式:NF型、利得:66dB(@1kHz)
入力インピーダンス:100Ω. -
HA-213
ステレオMCヘッドアンプ
ゲイン: 30dB
使用IC: LT LT1115 x2, LT LT1097 x2. -
SS-312A Study
シングルユニット・スピーカー・システム
使用ユニット:Fostex FF105WK(10cmフルレンジ)
エンクロージャー方式:バスレフ方式(リアダクト) -
CD-211B A-NET
ソリッド・ステート ステレオ・チャンネル・デバイダー
クロスオーバー周波数:800Hz(18dB/oct)、6800Hz(18dB/oct)
使用IC:BB OPA627 x8、NS LF411 x14. -
PA-210 Simplicity
管球式ステレオ・プリアンプ
使用真空管:12AX7 x2、12AT7 x2、12AU7 x2
回路方式:CR型イコライザー、無帰還型フラット段
入力:フォノx1、ラインx4
出力:EQ出力x1、プリ出力x1
RIAA偏差:±0.3dB(20~20000Hz). -
SS-309B Trad
3ウェイ・フロア型スピーカー・サブシステム
使用ユニット:Fostex T925A,Classic Pro ED3402+H4401,Fostex FW305
エンクロージャー方式:密閉方式(ウーファー部) -
MA-208
管球式ステレオ・パワーアンプ
使用真空管:12AX7 x2(初段および位相反転段)、6BQ5 x4(出力段)、5AR4 x1(電源)
回路方式:アルテック型、出力段:UL接続PP
最大出力:10W+10W、周波数特性:10Hz-50kHz. -
SS-307C
3ウェイ・スピーカー・システム
使用ユニット:Fostex T925、Fostex 6N-FE88ES、Fostex FW305
エンクロージャー方式:バスレフ式(ミッドレンジ部)、バスレフ式(ウーファー部) -
CD-206B
ソリッド・ステート ステレオ・チャンネル・デバイダー
クロスオーバー周波数:800Hz(18dB/oct)、8000Hz(12dB/oct) -
MA-205A
管球式ステレオ・パワーアンプ
使用真空管:6GW8 x4
回路方式:アルテック型、出力段:3極管接続PP
最大出力:3.6W+3.6W
周波数特性:15Hz-100kHz -
PS-104
アナログ・ディスク・プレーヤー
ターンテーブル駆動方式:ダイレクト・ドライブ
サーボ方式:クリスタル・ロック方式(解除可能)
回転速度:33 1/3rpm、45rpm
トーンアーム:S字型スタティック・バランス型 -
PA-203
管球式ステレオ・プリアンプ
使用真空管:12AX7 x2、12AU7 x2
回路方式:CR型イコライザー、無帰還型フラット段入力:フォノx1、ラインx3、テープ・モニターx2
出力:REC出力x2、プリ出力x2
RIAA偏差:±0.3dB(20~20000Hz)。 -
PA-202
管球式ステレオ・プリアンプ
使用真空管:12AX7 x6
回路方式:CR-NF型イコライザー、P-K帰還型フラット段、LUX型トーン・コントロール
入力:フォノx2、ラインx2、テープ・モニターx1
出力:REC出力x1、プリ出力x2 -
MA-201C
管球式ステレオ・パワーアンプ
使用真空管:6AU6A x2 (初段)、6FQ7 x2 (位相反転段)、6CA7/EL34 x4 (出力段)、5AR4 x2 (電源)回路方式:マラード型、出力段:UL接続PP
最大出力:30W+30W、周波数特性:12Hz-50kHz
NOBODY とは?
NOBODY は私の自作オーディオ機器に与えたプライベート・ブランドです。念のため、会社名や団体名ではないのでご注意ください。
主に Gaudi および Gaudi II で用いるオーディオ機器に与えてきましたが、最近はサブシステム Kinglet で用いるコンポーネントにも与えるようになりました。
名前の由来
Gaudi 用コンポーネントを造り始めた当初は、作品に型番(MA-201、PA-202等)をつけるだけで、ブランドまでは考えていませんでした。作品の数が増えるに連れて、型番だけでなくブランド名も欲しいと思うようになりました。NOBODYと決めたのは20代前半ごろ(1980年前後)だったと記憶しています。
私は、オーディオ装置は音楽を聴くための手段であって主役ではない、主役はあくまでも音楽だ、と考えています。オーディオ装置は黒子のように目立たないものであるべきという意味で、何者でないという意味の nobody を思いつきました。
NOBODY のロゴを定め、作品に書き込むようになったのは、PA-210 Simplicity(2003年完成)からです。
キャッチコピー
I'm NOBODY!
文字通り、「私は何者でもない!」という意味です。 オーディオ装置は黒子のように目立たない存在であるべき、という信念に基づいています。私自身影が薄い人間なので、私にふさわしいキャッチコピーだと思います。
一方では、どの既存の類型にも属さないユニークなものという意味も込めています。
旧ホームページでは、以下のフレーズをキャッチコピーにしていました。
NOBODY can exceed the edge!
NOBODYを代名詞と解釈すれば、「誰もその限界を超えられない」という意味になりますが、固有名詞と解釈すれば、「NOBODYはその限界を超えられる」という意味になります。つまり、NOBODYだけが限界を超えられるという意味です。
これではあまりに尊大なので、キャッチコピーを変えた訳です。いずれにしても、実際にはそんな大それた考えは持っていません。半分冗談で考えたコピーです。あくまで洒落です。
型番のつけ方
NOBODYブランドの作品には統一された書式の型番がつけられています。下表に型番のつけ方を示します。例えば、1号機のパワーアンプ(メインアンプ)の型番はMA-201となります。大きな改良を施した場合は、サフィックス A, B, C, ... を追加します。MA-201は3回大きな改良を施しているので、現在の型番は MA-201C です。
先頭の2文字 | 3番目の文字 | 4番目の文字 | 5、6番目の文字 | サフィックス |
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[名称の略号] AR: オーディオ・ラック CC: コントロール・センター CD: チャンネル・デバイダー HA: MCヘッドアンプ MA: パワー(メイン)アンプ MV: マスター・ボリューム PA: プリアンプ PE: フォノEQアンプ PS: プレーヤー・システム SD: サウンド・ディフィーザー SS: スピーカー・システム、 スピーカー・ サブシステム |
- (ハイフン) | [カテゴリー] 1: プレーヤー関係 2: アンプ関係 3: スピーカー関係 4: アクセサリー |
[シリアル番号] | [レビジョン] A, B, C, ... |
設計ポリシー
Gaudi のバージョンアップに伴い、設計ポリシーも変更しました。
- Gaudi II のシステム設計に合致した仕様であること(サブシステム用機器は除く)。
- シンプルで、部品点数が少なく、余計なコストをかけていないこと。
- 過度なマージンをとっていないこと。
- 「Gaudi II が目指す音」を実現するために、工夫が凝らされていること。
- 測定はとのち流の方法で行う(業界標準より厳しい条件での測定方法=とのちメソッド)。
- 最終評価はあくまで音質を基準とする。ひずみ率やS/N比などは、あくまで参考データと考える。
- 目標耐用年数は50年。アンプ類は25年間メンテナンス・フリーを目標とする。
参考までに、Gaudi 製作時の製作ポリシーは以下のようなものでした。
- Gaudi のシステム設計に合致した仕様であること(サブシステム用機器は除く)。
- シンプルで、部品点数が少なく、余計なコストをかけていないこと。
- 過度なマージンをとっていないこと。
- 「Gaudi が目指す音」を実現するために、調整や改良が積み重ねられていること。
- 目標耐用年数:50年