システム設計

2017/08/18 作成
2023/01/29 更新

このページでは、このウェブサイトで話題の中心となる自作オーディオ・システム Gaudi II(ガウディ・ツー)とそのシステム設計を紹介します。
システム設計の詳細については、こちらをご覧ください。

コンセプト

Gaudi II(ガウディVer. 2) は Gaudi(ガウディ) の改良版です。
Gaudi は1974年、私が高校2年生の頃に設計し、その後長年にわたり製作を続け、2015年にやっと完成させたオーディオ・システムです。ホーン型のツィーターとスコーカーを用いた3ウェイマルチアンプ・システムです。[Gaudi の履歴]

この構成は今でも充分通用するどころか、理想に近いシステムだと考えています。ただ、Gaudi のシステム設計はかなりおおざっぱなものですし、実際に経験した結果、欠点も見えてきました。自分の理想の音を実現するためには、システム設計をもっと洗練させる必要があると判断しました。

[2020/12/31 追加]
高音質を実現するだけでなく、「居心地の良い空間をプロデュースする」こともコンセプトに加えます。音を出さなくても、Gaudi II が置いてあるだけで部屋の雰囲気が良くなり、音楽が聴きたくなるような気にさせる、そんなシステムにしたいと思います。良い雰囲気を醸し出すことが、音質の向上にもつながります(いわゆるプラシーボ効果)。
[2021/02/10 追加]
居心地の良い部屋で、最高の音楽を最高の音質で聴く、これは私にとって至福の時です。これぞこの世の楽園だと思います。Gaudi II をそんな楽園を創り出すシステムに作り上げたいと思います。

名称の由来

Gaudi(ガウディ)という名前の由来は、あの偉大な建築家アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi、1852-1926)に因んでいます。彼の代表作であるサグラダ・ファミリアは、彼の生前に完成することなく、死後も後継者たちによって建築が進められ、21世紀の現在も建築が続けらています。私のオーディオ・システムも、今の調子でいけば、私の生きているあいだに完成しないかもしれず、まるでサグラダ・ファミリアみたいだ、ということで、1999年頃から Gaudi と呼ぶようになりました。


Gaudi II が目指す音

[2020/12/11 訂正] {この項の記述は、禅問答的で分かりにくくなっていたので、全面的に書き換えました。趣旨は変えていません}
基本的には Hi-Fi(ハイファイ、High Fidelity、高忠実度)を目指します。Hi-Fi は日本ではほとんど死語と化しているので、今風に Hi-Res(ハイレゾ、High Resolution、高解像度)と言ったほうがよいかもしれません。

Hi-Fi システムこそ音楽鑑賞に最もふさわしいと考えています。ミュージシャンが創り上げた音をそのまま再現するからです。
音に個性を持つコンポーネントを組み合わせて自分好みの音を造るとか、音楽のジャンルに合わせて構成を変えるという楽しみ方は、私の趣味ではありません。

Hi-Fiの定義は意外に難しいものです。
一言で言えば、原信号に対して、何も足さず、何も引かず、何も変えないことです。つまり、雑音、歪、周波数特性の偏差を、限りなくゼロに近いレベルに抑えこむことです。
続き


システム設計

[2021/01/07 変更] {2017年8月のシステム設計から3年以上経過しました。その間様々なことを学び、それに連れてシステム設計を改良してきました。Ver.2.3となった時点で変更点が多くなったので、この項は全面的に書き換えました。以下にバージョン履歴を示します}

Ver.2.0: Gaudi のシステム設計をより定量的なもの改良。アンプ類はすべて造り替えることに決定。真空管の使用をやめ、すべて半導体アンプにする (2017年11月)
Ver.2.1: DAPをPCに置き換え、マルチメディア・プレーヤーとして使用する。PCには測定器機能も持たせる (2018年5月)
Ver.2.2: システムトータルでのS/N比とダイナミックレンジの向上のため、DVCSを導入 (2018年10月)
Ver.2.3: チャンネル・デバイダーをデジタル式に変更。AC電源の供給にパワー・ディストリビューターを使用 (2021年1月)

Image of Gaudi II

Gaudi II の主なソースは、Gaudi と同様にアナログ・ディスクです。愛聴盤のほとんどがアナログ・ディスクだからです。自分がティーンエージャーだった70年代のサウンドは、今でも一番心に響きます。音質的にも優れていると思います。
アナログ・ディスク以外のアナログ・ソース(カセットテープ、FMチューナー等)は考慮しません。音質的に満足できないからです。

私はオールディーズだけを聴くレトロ趣味の人間ではないので、デジタル・ソースの再生にも力を入れます。プレーヤーとしてはPCを用います。PCで再生可能なメディアはすべて再生できるようにします(CD、DVD、ブルーレイ、ネットラジオ等)。

Gaudi のシステム設計は大雑把なものでしたが、Gaudi II では定量的分析を基に、詳細なシステム設計を行います。特にアンプ類については、仕様を明確に規定します。
Gaudi では真空管アンプを使用していましたが、真空管アンプでは Gaudi II の要求水準を満たせないので、すべて半導体アンプとします。
現在使用中の半導体アンプを含めて、アンプ類はすべて入れ替えます。

システム設計の詳細については、以下のページをご覧ください。
システム設計の詳細


実際の Gaudi II

数年間の構想の後、2017年にシステム設計が完成しました。
すぐにシステム設計に則って Gaudi をベースに製作を開始しました。

しかし、アンプ以外類をすべて作り替えるなど、作業量が多いので、製作がなかなか進みません。そうこうしているうちに、新たに学ぶことがあって、その都度システム設計を改良しています(バージョンアップ)。

2022年3月現在、システム設計が Ver.2.3、実際の Gaudi II が Ver.2.11 となっていて、設計と現物の間でバージョンにずれがあります。
[2023/01/27 追加] {現物の改良の段階を示すのにバージョン番号ではなく、レビジョン番号を使うことにしました。2023年1月現在、レビジョンは Rev.2.12です}
今後も製作が設計に追いつかない事態が予想されますが、最終的には設計通りのシステムに仕上げるつもりです。
[2023/01/27 追加] {システムの改良の過程で様々な発見があり、システム設計通りでない方が良い結果を得られる事があることが分かってきました}

実際の Gaudi II に関しては、以下のページをご覧ください。
システム製作