Gaudi の履歴

2016/07/17 作成
2021/05/08 更新

このページの内容は、旧ホームページ「とのちのオーディオルーム」からの転載ですが、重複部分の削除など一部編集しています。

概要

Gaudi(ガウディ)の歴史は、1974年、私が17歳の高校2年生のときに始まりました。当時すでに、私はオーディオ歴4年で、自作のアナログ・プレーヤー、アンプ、スピーカーを使っていました。自分のオーディオに関する知識や技術に自信を持っていました。というより、完全に自信過剰な状態でした(この自信は間もなく打ち砕かれますが)。私は自分の手でハイエンド・オーディオ・システムを造りたいという強い欲求を持っていました。
私は4年間の経験と知識のすべてを結集して、オーディオ・システムの理想像を描き、それをもとにシステム設計を行いました。これがGaudiの始まりです。その内容は、大口径ウーファーとホーン型のミッドレンジとツィーターを使用した3ウェイ・マルチアンプ・システムでした。

システム設計が完成すると、すぐに製作に取り掛かりました。当初は5年で完成させる予定だったのですが、ハイエンド・システムを自作することは、それほど生易しくなく、予定は未定となり、いつ完成するのか自分でもわからなくなりました。

40年以上の歳月をかけ、少しずつ製作を進めてきましたが、2015年9月に完成しました。オリジナルのシステム設計とは少々異なる部分がありますが、高校生のころに設定した目標をほぼ達成したと判断し、完成ということにしました。ただ、ハイエンドというにはまだ物足りない音質ではあります。以前からGaudiの音質はハイエンドに近いと感じていましたが、そのちょっとの差を解消して、本当のハイエンドの音質を実現するのがいかに難しいかを痛感している、今日この頃です。


検討

設計目標

Gaudi が目指す音は、「生きている音」です。
音質的目標は単純には言い表せないので、別ページにまとめました。下記のページをご覧ください。
Gaudi が目指す音

方式の検討

1974年当時を思い起こして、どのようにシステムの方式を決めたかを、別ページにまとめました。
方式の検討


システム設計

Goal of Gaudi

検討の結果、Gaudi は3ウェイ・マルチアンプ・システムとすることに決定しました。アンプとスピーカーは自作とし、マルチアンプに特化させた仕様にすることにしました。
まずはスピーカーの仕様を決めました。大口径ウーファーとホーン型ミッドレンジ、ツィーターを採用したマルチエンクロージャー・システムとしました。アンプ類の仕様はスピーカーに合わせて決めました。プリアンプ、チャンネル・デバイダー(以下、チャンデバ)、ウーファー用パワーアンプ(以下、ウーファー・アンプ)、ミッドレンジ用パワーアンプ(以下、ミッドレンジ・アンプ)、ツィーター用パワーアンプ(以下、ツィーター・アンプ)の計5台のアンプを製作することにしました。
なお、アナログ・プレーヤーも自作することにしました。
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Gaudi の歴史

1974年

Gaudi in 1974

Gaudi のシステム設計完成。ただ、Gaudi という名称はまだなく、名無しでした。
マルチアンプ・システムでは、必然的にアンプはセパレート式となります。それまで、プリメイン・アンプしか持っていなかったので、まずはプリアンプとパワーアンプを製作することにしました。
NOBODYブランドの記念すべき第1号機、管球式パワーアンプ MA-201 を製作。続いて、第2号機、管球式プリアンプ PA-202 を製作。
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1976年

Gaudi in 1976

フォステックス FE103 を片側4本使用したポリスピーカー・システムを製作。
FMチューナーとカセットデッキを購入。エアチェックが可能となる。
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1980年

欠陥だらけだったプリアンプ PA-202 をあきらめ、新たに管球式プリアンプ PA-203 を製作。

1982年

Gaudi in 1982

卒業論文を書き終えてから就職後の研修期間終了までの期間、集中してレコード・プレーヤー PS-104、ツィーター用パワーアンプ MA-205、チャンデバ CD-206、スピーカー SS-307 を製作。ついに3ウェイ・マルチアンプ・システムを実現。
ただし、ミッドレンジにホーン型を採用する経済的ゆとりがなく、それまで使用していたフルレンジのフォステックス FE103 を流用。
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1992年

3LDKのマンションに引っ越し。Gaudi をリビングルームに設置。

1995年

ミッドレンジ・アンプ MA-201 を全面改良して、ウーファー・アンプにコンバート。ミッドレンジ・アンプにはソニーTA-n330ESを採用。

1999年

音質的に不満のあったツィーター・アンプ MA-205 の置き換えとして、MA-208 を製作。
この頃から、このシステムを Gaudi と呼ぶようになる。

2001年

ルックスに問題があったスピーカー SS-307 の代わりに、基本設計を維持しつつもルックスを重視したスピーカー SS-309 を製作。

2003年

音響を考慮した一戸建てを新築。Gaudi をリビングルームに設置。
2001年から製作を進めていた管球プリ PA-210 Simplicity 完成。PA-203を置き換える。

2004年

OPアンプを使ったチャンデバ CD-211 A-NET を製作。CD-206を置き換える。

2005年

ミッドレンジ・アンプをソニーTA-n330ESからフライングモール DAD-M100Pro-HT に変更。

2008年

いつまでたっても完成しないGaudiに業を煮やし、メーカー製のハイエンド・システムに入れ替えることを検討する。
オーディオ・スクエア相模原店の試聴室を1時間半ほど借り切り、購入を検討していたシステム(総額約500万円)を実際に組んでもらい、聴き慣れたSACDで試聴する。しかし、Gaudiに較べそれほど優れているとも思えず、かえってGaudiの磨けば光る原石のような素質に気づき、引き続きGaudiの製作を続けることを決心する。

2011年

Gaudi in 2011

細部に改良を加えつつ、基本構成は変わらず。愛用を続ける。
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2012-13年

Gaudi in 2013

SS-309のミッドレンジをコーン型フルレンジからホーン型にアップグレード。ついに当初の目標にあと一歩のところまで到達。音質もハイエンドと言っていいレベルに向上。
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2014年

Gaudi in 2014

Gaudi誕生から40周年。設計中のパワーアンプMA-215 Arabesqueが完成すれば、Gaudiも完成するのだが、、諸般の事情で設計に手間取っている。ぜひ40周年である今年中に完成させたいと奮闘中。
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2015年

Gaudi in 2015

Gaudiついに完成。ミッドレンジ・パワーアンプMA-215 Arabesque が完成し、アンプ類がすべて自作品となる。音質も向上したため、Gaudiを完成したものとみなす。Gaudiは、Gaudi IIが実用になるまで使い続けることに。
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2016年(Gaudi 完成)

Gaudi in 2016 (completed)

完成したGaudiでひたすら音楽を楽しむ。一方、測定データをもとにGaudiの長所・短所を分析中。分析結果をGaudi IIの設計に活用する予定。
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