Gaudi Rev.2.2

システム製作

2017/08/22 作成
2024/01/22 更新

Gaudi II 現在のレビジョン: Rev.2.2 (2023年5月)
前リビジョン(Rev.2.12)でイコライザー機能付きのデジタル・チャンデバ、dbx DriveRack VENU360 を導入しましたが、スコーカーの過渡特性が芳しくないという問題が残りました。スピーカー SS-309A を、スコーカーの交換を含めて、改良を施しました(Rev.B)。SS-309B に合わせて、システムレベル・チューニングを行いました。
Gaudi II の過去レビジョンについては、こちらをご覧ください。

構成

Configuration of Gaudi Rev.2.2

スピーカーを改良したこと以外は前レビジョンと変わりません。
スピーカーの仕様が変わったため、システムレベル・チューニングをやり直しました。チャンネル・デバイダー(VENU360)の設定は大幅に変わりました(後述)。システム全体として、大きな変更となりました。

アンプ類は、 旧Gaudi (Ver.1)で使用していたものを、相変わらず使い続けています。アンプ類は音質でも機能でもシステム全体に与える影響度は低いので、アンプの製作を先送りしています。

システム設計とはプリアンプとチャンデバのゲインが異なるため、新たにレベル・ダイアグラムを作成しました。

Level Diagram Rev.2.2

 



配置

Component layout of Gaudi Rev.2.2

コンポーネント配置は右図の通りです(クリックすると拡大されます)。

スピーカーが SS-309A から SS-309B に替わっただけで、それ以外は前レビジョン(Rev.2.12)と同様です。

システム全体の配置は下図の通りです。こちらも Rev2.12 と同じです。

System layout of Gaudi Rev.2.2 - top view System layout of Gaudi Rev.2.2 - side view

 


接続

使用ケーブルは下表のとおりです。
ようやく、47研究所の怪しげなケーブルを卒業できました。

出力機器 入力機器 参照番号 *1
(製品型番)
線材
(製品型番)
長さ 出力側コネクター
(製品型番)
入力側コネクター
(製品型番)
備考
ADP
(SL-1200GR)
MC head amp
(HA-213)
  低容量
1芯シールド線
1.5m RCAプラグ RCAプラグ SL-1200GRに付属のケーブル
アース線を一緒に束ねて使用
ステレオ・ペア
MC head amp Preamp
(PA-210)
  OFC 2芯シールド線
(BELDEN 8412)
1.5m RCAプラグ
テフロン絶縁材使用
COLDーGND接続
RCAプラグ
テフロン絶縁材使用
不平衡型
ステレオ・ペア
DAC
(UD-301)
Preamp
(PA-210)
  4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
2m RCAプラグ
(Canare F-10)
RCAプラグ
(Canare F-10)
COLDーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
Preamp
(PA-210)
DAR
(MR-2000S)
CB2 4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
2m RCAプラグ
(Canare F-10)
RCAプラグ
(Canare F-10)
COLDーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
DAR
(MR-2000S)
Preamp
(PA-210)
CB3
(カナレ RC018)
1芯シールド線
(Canare GS-6)
1.8m RCAプラグ
(Canare F-10)
RCAプラグ
(Canare F-10)
不平衡型
ステレオ・ペア
Preamp
(PA-210)
Network
(VENU360)
CB5
(カナレ RC03-B2)
4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
3m RCAプラグ
(Canare F-10)
XLRプラグ
(Neutrik NC-MXX)
COLDーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
Network
(VENU360)
Bal/Unbal
(CleanBox)
CB6
(カナレ EC01-B)
4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
1m XLRジャック XLRプラグ 平衡型
ステレオ・ペア
Bal/Unbal
(CleanBox)
Tweeter amp
(MA-208)
CB4
(カナレ RC03)
1芯シールド線 3m RCAプラグ RCAプラグ 不平衡型
ステレオ・ペア
Network
(VENU360)
Bal/Unbal
(CleanBox)
CB7
(カナレ EC01-B)
4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
1m XLRジャック XLRプラグ 平衡型ステレオ・ペア
Bal/Unbal
(CleanBox)
Squawker amp
(MA-215)
CB1 4芯シールド線
(Canare L-4E6S)
1.5m RCAプラグ
(Canare F-10)
RCAプラグ
(Canare F-10)
不平衡型
ステレオ・ペア
Network
(VENU360)
Woofer amp
(DAD-M100pro)
CB14,15
(Classic Pro CXX050)
2芯シールド線 1.5m XLRジャック RCAプラグ
(Canare F-09)
不平衡型
モノラル x2
Tweeter amp
(MA-208)
Tweeter
(T925A)
  AWG20 x 4芯 OFC
(Canare 4S6G )
2.7m Y型圧着端子φ3.5mm
(Nichifu TMEX 1.25Y-3.5)
Y型圧着端子 φ8mm
(RS Pro 613-9485)
 
Squawker amp
(MA-215)
Squawker
(ED3402+H4401)
  AWG20 x 4芯 OFC
(Canare 4S6G)
2.7m Y型圧着端子 φ8mm
(RS Pro 613-9485)
ハンダ付け  
Woofer amp
(DAD-M100pro)
Woofer
(FW305)
  AWG20 x 4芯 OFC
(Canare 4S6G)
2.4m 端子無し Y型圧着端子 φ8mm
(RS Pro 613-9485)
ケーブル長はアンプの端子からウーファーの端子までの長さ

*1: 赤字は、本レビジョンで新たに採用あるいは変更したケーブル。
ラインケーブルの詳細については、以下をご覧ください。
[ラインケーブル設計書(LineCable_Design.pdf)]


AC電源

Mains connection of Gaudi R2.11

右図にAC電源接続を示します(クリックすると拡大されます)。

前レビジョンからの変更点はありません(図はRev.2.12のものです)。










調整(システムレベル・チューニング)

スピーカーを変更したので、調整をやり直しました(手順は前レビジョンと同様です)。

  • 1. 疑似無響室測定による周波数特性の測定、および各帯域のゲイン調整とイコライザーによる補正
  • 2. 正弦波1波を使ったタイミング測定とタイムアライメント調整
  • 3. 聴取位置に測定用マイクを置いた周波数特性と波形の測定
  • 4. 音楽を再生し、聴感により音質を確認

この手順1~4を何度か繰り返しながら、システムを最適な状態に仕上げました。

VENU360 の設定は、最終的に以下のようになりました。

  • 構成: ステレオ3ウェイ
  • クロスオーバー周波数: fc1=900Hz, fc2=6.3kHz
  • フィルター・タイプ:fc1: LR24 (4次 Linkwitz-Riley, 24dB/oct), fc2: BW18(3次 Butterworth, 18dB/oct)
  • 入力ゲイン: L-ch: -3.6dB, R-ch: 0dB
  • 出力ゲイン: HIGH: +5.3dB, MID: -0.5dB, LOW: +17.0dB
  • リミッター: オフ
  • 極性: HIGH: 逆相正相、MID: 正相、LOW: 正相
  • 位相: 0度
  • ディレイ: LOW-L: 0.06msec, LOW-R: 0.06msec (ツィーターをP0に置いた場合:HIGH-L: 0.52msec, HIGH-R: 0.52msec)
  • イコライザー: GEQ: オフ、PEQ: オフ
  • サブソニック・フィルター: 18Hz(BW12)
  • 入力クリップレベル: +28dBu (=19.5V)
  • 出力クリップレベル: +8dBu (=1.95V)
  • その他: デフォルト値

VENU360 の低音域、中音域、高音域の出力を、それぞれ LOW、MID、HIGHと略記しています。
チャンネルを明示したい場合は、LOW-L、MID-Rのように表記します。

前レビジョンと同様に、ウーファー・アンプはVENU360に直接接続しています。このようにすると、ウーファー・アンプから雑音が発生します。雑音を低減するために、ウーファー・アンプのアッテネーターを-12dBに調整しています。

以上のような設定となった経緯については、SS-309 のページもご覧ください。

SS-309 のページで述べた通り、ツィーターの設置位置については、3箇所を試しました。

P0 (Position #0)
最も妥当と思われる位置。


P1 (Position #1)
スペーサーを使って少し高い位置に設置。回折による歪を低減することが狙い。

P2 (Position #2)
スコーカー・ドライバーに合わせた位置。チャンデバの遅延機能を使わずにタイムアライメントがとれる。

SS-309B の評価ではP2が最適と判断しましたが、その後様々なソースを聴き込むに連れて、P0も良いと思えるようになりました。
2023年12月現在、P0で使用しています。
[2024/01/22] {最終的にP2を選びました}

測定データ

補足資料「その2 - 測定方法」に示す方法で測定を行いました。
疑似無響室測定においては、ニアフィールド測定時のウーファーとマイクの間隔は、d=13mm、境界周波数は、fm=460Hz、インパルス応答のウィンドウ幅は -2.0~+2.5msec に設定しました。

ツィーター位置の違いによる測定データの違い、それに伴う音質の違いは大変興味深いので、ツィーター位置ごとのデータを以下に示します(左チャンネルのみ)。なお、全てのデータはタイムアライメントを取ったうえで測定しています。
fc2 のフィルターは BW18 なので、MID、HIGHの位相差は270度です。極性は両者とも正相で良さそうですが、実際にはHIGHを逆相にした方が良い場合があることが分かりました。各極性の違いも示します。

ツィーター位置 P0
HIGH: 逆相
ツィーター位置 P2
HIGH: 逆相
Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.2, P0 inverted Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.2, P2 inverted
周波数特性 (疑似無響室測定) - P0 Inverted
フラットに近い

周波数特性 (疑似無響室測定) - P2 Inverted
1kHz~3kHzの凹凸が目立つ

Sine wave response of Gaudi R2.2, P0 inverted Sine wave response of Gaudi R2.2, P2 inverted
fc2=6.3kHzでの波形(正弦波応答) - P0 Inverted
波形が大きく歪んでいる


ツィーター位置 P0
HIGH: 正相

Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.2, P0 normal
fc2=6.3kHzでの波形(正弦波応答) - P2 Inverted
波形が歪んでいる


ツィーター位置 P2
HIGH: 正相

Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.2 P2 normal polarity
周波数特性 (疑似無響室測定) - P0 Normal
fc2でディップが発生

周波数特性 (疑似無響室測定) - P2 Normal
fc2で大きなディップが発生

Sine wave response of Gaudi R2.2, P0 normal Sine wave response of Gaudi R2.2, P2 normal
fc2=6.3kHzでの波形(正弦波応答) - P0 Normal
歪のないきれいな波形
fc2=6.3kHzでの波形(正弦波応答) - P2 Normal
波形が歪んでいる

周波数特性から判断すると、ツィーター位置にかかわらず、HIGHの極性は逆相が良いと言えます。正相にすると、fc2で深いディップが生じます。

ところが興味深いことに、P2に関しては、正相の方がずっと音質が良いのです。逆相にすると、歪っぽいガサツな音になってしまいます。
一方P0の場合、正相では周波数特性通りに高音が不足した感じに聞こえます。fc2の波形は、正相時にきれいな波形になり、逆相時には歪むのにもかかわらず、逆相の方が音質が良いと感じられます。

まとめると、聴感上の音質は、P0の場合はHIGHは逆相が良く、P2の場合は正相が良いということになります。
それでは、P0-逆相とP2-正相とどちらが良いかというと、これは微妙です。この件については、「自己評価」の項で述べます。
[2024/01/22] {P2-正相に決めました。色々なソースを聴き込んだ結果、P2の方が良いと判明しました}

測定データと音質の関係について、あらためて考えさせられました。
周波数特性は音圧を測っているだけで、歪んでいるかどうかは示していません。マルチウェイ・スピーカーの場合、クロスオーバー領域で歪が発生しやすいのですが、周波数特性だけでは、歪んでいるかどうかは分からないので、他のデータと組み合わせる必要があります。
波形を観測するのが最も単刀直入なやり方で、効果的だと考えていましたが、これも当てにし過ぎてはいけないということが分かりました。測定条件をよく吟味しなければ、的外れなデータを得てしまうことがあります。今回の場合、クロスポイントだけでなく、その前後の周波数の波形も観測すべきだったと思います。

タイムアライメント調整

調整方法に関しては、基本的に補足資料「その2 - 測定方法」の「タイムアライメント調整」に従いました。この作業にだいぶ慣れてきて、短時間で調整できるようになりました。

調整時の波形を以下に示します(左チャンネルのみ)。

Time alignment - LOW-MID

前レビジョンと比べ、スコーカーのリンギングが大幅に減少しているので、波形が見やすくなりました。

Time alignment - MID-HIGH

 

聴取位置での特性

参考までに、聴取位置での測定データを以下に示します。
まずは周波数特性です。

Frequency response at listening position

120Hz前後と2kHz前後に浅い落ち込みがありますが、前レビジョンと比べればフラットに近くなっています。細かい凹凸は愛です。部屋の定在波対策をまだ実施していないためと思われます。
60Hz以下が相変わらずだら下がりです。ウーファー・ボックスを密閉にしたため、前レビジョンより-2dB前後落ち込んでいます。

下図は、各SPユニットを個別に測定し、各データを重ねて表示したものです(右チャンネルのみ)。SPユニット間の干渉がないので、単体での特性がわかります。

Frequency response at listening position - each band

下図は、右チャンネルのウォーターフォール・チャートです。

Waterfall chart of Gaudi R2.2a - R-ch

試聴

設定を変える度に 2xHD「Audiophile Speaker Set-up」というアルバムを用いて音質をチェックしました。フォーマットは DSD5.6M(DSD128)です。その中から、ジャズのコンボの演奏とボーカル入りの演奏を主に使用しました。


音響

Rev.2.03から変更していません。一部を除いて、Gaudi 時代に実施した対策を流用しています。


自己評価

前レビジョンの欠点を解消したため、確かに音質は向上しました。前レビジョンでも Gaudi 史上最高の音質と感じましたが、今回はそれ以上の音質を達成しました。
美しい音が美しく再現できるようになったため、最近はイージーリスニングにはまっています。

しかし100%満足かというと、そこまで満足できません。点をつけるとすれば、80点といったところです。現在のシステム設計では、最終目標である超Hi-Fi、超Hi-Resを実現できそうにないと感じるからです。

以下、順を追って説明します。

音質

Gaudi 史上最高の音質を達成したと言えますが、まだいわゆる「ホーン臭」を感じます。
フォステックス H400 に代えて採用した Classic Pro H4401 はリンギングが少なく、よりクリアな音質を実現しました。それでもなおちょっと違和感があるというか、楽器の生音とは少し違う音に聞こえます。「ホーン臭」のせいです。

ツィーターの位置については、結局結論が出ませんでした。
「測定データ」の項で述べた通り、試聴の結果、P0-逆相とP2-正相が良いということが分かりましたが、どちらがより良いかは微妙です。
P0-逆相の方が歪が少なく、よりクリアな音に聞こえます。しかし、音像のフォーカスが甘い感じがします。
P2-正相は、クリアさでは一歩譲るものの、音像が明確で定位が安定しています。これは大きなメリットです。音像定位が不安定だと、聴いてて疲れますし、時には癇に障ります。
2023年12月現在、P0-逆相で使用していますが、またP2-正相に戻すかも知れません。
[2024/01/22] {さらに聴き込んだ結果、P2-正相の方が良いと結論づけました。P0はクリアで良い音と感じましたが、何故か低音が薄っぺらくて、ハイ上がりの騒々しい音に聞こえることがわかりました。集中して試聴するよりも、リラックスして音楽を聴いている時にそのことがよく分かります。なぜツィーターの位置を変えて極性を入れ替えただけで低音の量感が左右されるのか、理論的には説明できませんが、私個人としては、高調波の量や質により低音の量感が変わることを今までに何度も経験しています}

音質上もう一つ気になることがあります。前レビジョンでも指摘したことですが、アナログ盤を再生した時にアナログらしさが感じられません。
音場に奥行き感がなく、平面的です。まるでCDを聴いているような感じがします。Gaudi II はアナログ盤を聴くためのシステムなのに、これでは困ります。
原因はチャンデバ VENU360 の解像度の低さにあると見ています。サンプリング・レート96kHzは低すぎます。デジタル・オシロスコープを使用されている方であれば同感されると思いますが、オーディオ信号の波形を正確に見ようとすれば、少なくとも300kHz以上のサンプリング・レートが必要です。出来れば1MHz以上にしたいところです。

ホーンスコーカーの問題点

SS-309B プロジェクトを通じて、ドライバーよりホーンの方が音質に対する影響度が高いことが分かりました。また、木製か樹脂製かといった材質の違いよりも形状が重要だということも分かりました(SS-309のページを参照のこと)。恐らく、角型よりも丸型の方が歪が少ないと思います。Avant Garde 社は、ホーン臭を無くすために真円ホーンを採用したとしていますが、それが正解かもしれません。しかし、そのようなホーンは市販されていません。もしもホーンにこだわり続けるのであれば、自分で設計・製作する必要があります。幸い、今は3Dプリンターを使って自作することが可能です。
ただ、私自身はホーンにこだわる気持ちがなくなってしまいました。

SS-309B プロジェクトでは、比較用としてドーム・スコーカー(Dayton Audio RS52FN-8)を使用しましたが、これがなかなか良いスコーカーでした。少なくとも測定データは、周波数特性、過渡特性ともに ED3402+H4401 より優れていますし、音質もなかなかのものでした。ちゃんと使いこなせば、ED3402+H4401 以上の音質になることは確実です。

10代の頃に、ホーン・スピーカーはダイレクト・ラジエター(コーン型やドーム型)よりも優れていると思い込み、その思い込みがつい最近まで続いていました。特にホーン型のメリットは過渡特性の良さだと信じていました。周波数特性では今一つでも、より大きく音質を左右する過渡特性に優れているからホーン型の方が良い、と信じていました。過渡特性がドーム型より劣っていると分かった今、ホーンにこだわる気持ちがなくなりました。

元々ホーン型は使いにくいSPユニットです。受け持ち帯域を広くできませんし、スコーカーをホーン型にすると、タイムアライメントを取るのに特別な手段が必要となります。スコーカーとツィーターのクロスオーバー領域で歪が発生しやすいという問題もあります。
もう一つ最近気づいた問題は、スピーカーと聴取位置の距離を長めにとる必要があるということです。最低でも3mはとらないと音像を結びません。我が家は木造とはいえとてもライブで、あまり距離ととると左右の壁からの一次反射の影響が強くなります。現在はぎりぎりの3mとしています。出来れば本来のシステム設計通りの2.6mにしたいところですが、ホーン・スコーカーを使う限り無理です。

外観

木製ホーン(フォステックス H400)から樹脂製ホーン(Classic Pro H4401)に替えたことで、見栄えが悪くなることを心配していましたが、それほど悪くありません。友人にもなかなか良いと言われました。カミさんには木製ホーンより高級に見えると、意外なコメントをもらいました。あえて言わなければ、樹脂製だと思われないようです。6万円近い値段で買った木製ホーンより1,980円の樹脂製ホーンの方が高級に見えるというのは愉快な話です。

Tweeter position #0 Tweeter position #2
ツィーター位置:P0 ツィーター位置:P2
Gaudi Rev.2.2 - Tweeter position #0

使い勝手

スピーカーを改良し、システムレベル・チューニングをやり直しただけなので、操作性などの使い勝手は前レビジョンと同じです。

ウーファー・アンプをウーファー・ボックスに取り付けたため、それまでウーファー・アンプを置いていたTVラックに空きスペースが生まれました。


まとめ

Gaudi 史上最高の音質を達成したものの、完全に満足できるレベルには達せず、むしろがっかりしました。
まだ改良の余地は多少あるものの、改良を進めても音質が大幅に上がるとは思えません。現段階で既にこのシステムの限界に近いレベルに達していると感じます。私が目標とする超Hi-Fi、超Hi-Resを実現するには、システム設計をやり直す必要を感じます。

半世紀にわたってホーンの方がダイレクト・ラジエターより優れていると信じてきましたが、ここにきてその信念が崩れました。特にスコーカーをホーン型にすると、とにかく使いにくいし、ツィーターとのクロスオーバー領域で発生する歪を抑えるのも難しいです。肝心な過渡特性がダイレクト・ラジエターより劣るので、私が目指している超Hi-Fi、超Hi-Resに適しません。
もう一つ問題なのは、部屋に合わないということです。一般的に、ホーンスピーカーは広い空間を必要とします。今頃こんなことを言うのもなんですが、Gaudi II を設置している部屋は、ホーンスピーカーを使うには狭すぎます。

余談ですが、最近木製ホーンの人気が高まっているという情報を目にしました。私自身は見限りましたが、木製ホーンを欲しがる人の気持ちは理解できます。見た目がかっこいいし、Hi-Fiではないものの、独特の魅力がある音がします。いわゆる楽器的スピーカーとしての魅力があります。
フォステックス H400 はパルス状の波形を入力すると、長いリンギングを発生しますが、これが一種のリバーブ効果を生み、ボーカルがより美声に聞こえることもあります。一方で、ピアノの音がピアノらしく聞こえないといった、逆効果になることもあります。総じて現代的な高解像度の音ではなく、耳あたりの優しいレトロ・サウンドといった感じです。レトロ好きの人にはとても良い音に聞こえるかもしれません。
これは私の勘ですが、D1405+H400 を使いこなすとしたら、フォステックス推奨システムが最良だと思います。W300A、D1405+H400、T925とLCネットワークで構成するシステムです。SPユニットの欠点が露わになってしまうマルチアンプ・システムより、LCネットワークの方が良いと思います。ウーファー、スコーカー用のフィルターは12dB/oct、ツィーターのみ6dB/octの減衰特性にします。ツィーターの音をスコーカーにかぶせることで、高音不足を補えると思います。

次期システム(Gaudi Ver.3.0)では、ウーファー、ツィーターともコーン型の2ウェイ・スピーカーを採用しようかな、などと考えています。
じっくり検討を重ねた上で決定したいと思います。