Gaudi Rev.2.11

2022/12/30 作成

動作が不安定な CD-211B A-NET に替えて、メーカー製チャンデバ、Behringer CX3400 を採用しました。(2022年2月)
CX3400 は信号遅延機能を備えているので、それを利用してタイムアライメント調整を行いました。あわせて、パワー・ディストリビューター(TASCAM AV-P250S)も導入しました。

構成

Configuration of Gaudi R2.11

動作が不安定な CD-211B A-NET に替えて、Behringer CX3400 を採用しました。メーカー製チャンネル・デバイダーを用いるのは Gaudi 史上初めてです。
CX3400 は信号遅延機能を備えているので(低音域のみ)、それを利用してタイムアライメント調整が可能です。

高音域のタイムアライメント調整を可能にするため、スピーカー SS-309A にツィーター・ラックを追加しました。スコーカー・ホーンの上にこのラックを置き、その上にツィーターを置きます。こうすることで、ツィーターの位置をスコーカー・ドライバ-の位置まで後退させることができます。

アンプ類は、 旧Gaudi (Ver.1)で使用していたものを、相変わらず使い続けています。アンプ類は音質でも機能でもシステム全体に与える影響度は低いので、アンプの製作を先送りしています。



配置

Component layout of Gaudi R2.11

コンポーネント配置は右図の通りです(クリックすると拡大されます)。

新規採用したチャンネル・デバイダー(CX3400)は、CD-211Bが置かれていた場所ではなく、よりパワーアンプに近いTVラック(J-8010)の上に配置しました。
今回はパワー・ディストリビューター(AV-P250S)を採用し、電源タップに置き換えました。ほかに置く場所がなかったので、TVラックの最上段に置き、その上にCX3400を置きました。

スピーカー SS-309A のスコーカーの上には、ツィーター・ラックを置き、その上にツィーターを置きました。タイムアライメント調整を可能にするために、このツィーター・ラックを追加しました。

システム全体の配置は下図の通りです。R2.1と同じです。

System layout of Gaudi R.2.11 (top view) System layout of Gaudi R2.11 (side view)
CX3400 and AV-P250S Component layout of Gaudi V2.11 - overview

 


接続

使用ケーブルは下表のとおりです。
チャンデバ CX3400 の入出力端子はすべて平衡型であり、XLRジャック/プラグを用いているので、ラインケーブルをそれに合わせて変更しました。

接続機器 参照番号 *1
(製品型番)
線材
(製品型番)
長さ 送信側コネクター
(製品型番)
受信側コネクター
(製品型番)
備考
ADP ⇒
MCヘッドアンプ
  低容量1芯シールド線 1.5m RCAプラグ RCAプラグ SL-1200GRに付属のケーブル
アース線を一緒に束ねて使用
ステレオ・ペア
MCヘッドアンプ ⇒
プリアンプ
  OFC 2芯シールド線
(BELDEN 8412)
1.5m RCAプラグ
テフロン絶縁材使用
網線ーGND接続
RCAプラグ
テフロン絶縁材使用
不平衡型
ステレオ・ペア
DAC ⇒ プリアンプ CB1 4芯シールド線
(カナレ L-4E6S)
1.5m RCAプラグ
(カナレ F-10)
網線ー未接続
RCAプラグ
(カナレ F-10)
網線ーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
プリアンプ ⇒ DAR CB2 4芯シールド線
(カナレ L-4E6S)
2m RCAプラグ
(カナレ F-10)
網線ー未接続
RCAプラグ
(カナレ F-10)
網線ーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
DAR ⇒ プリアンプ CB3
(カナレ RC018)
1芯シールド線
(カナレ GS-6)
1.8m RCAプラグ
(カナレ F-10)
RCAプラグ
(カナレ F-10)
不平衡型
ステレオ・ペア
プリアンプ ⇒
チャンデバ
CB5
(カナレ RC03-B2)
4芯シールド線
(カナレ L-4E6S)
3m RCAプラグ
(カナレ F-10)
XLRプラグ
(Neutrik NC-MXX)
COLDーGND接続
不平衡型
ステレオ・ペア
チャンデバ ⇒
ツィーター・アンプ
CB12
(Classic Pro CXX050)
2芯シールド線 1.5m XLRジャック
COLDーGND接続
RCAプラグ
(カナレ F-09)
不平衡型
ステレオ・ペア
チャンデバ ⇒
スコーカー・アンプ
CB13
(Classic Pro CXX050)
2芯シールド線 1.5m XLRジャック
COLDーGND接続
RCAプラグ
(カナレ F-09)
不平衡型
ステレオ・ペア
チャンデバ ⇒
ウーファー・アンプ
CB14,15
(Classic Pro CXX050)
2芯シールド線 1.5m XLRジャック
COLDーGND接続
RCAプラグ
(カナレ F-09)
不平衡型
モノラル x2
ツィーター・アンプ
⇒ ツィーター
  OFC 平行線
オーディオテクニカ
AT365S
2.8m はんだ付け プラグ無し
チタンオイル塗布
 
スコーカー・アンプ
⇒ スコーカー
  OFC 平行線
オーディオテクニカ
AT365S
2.8m はんだ付け プラグ無し
チタンオイル塗布
 
ウーファー・アンプ
⇒ ウーファー
  0.65mm タフピッチ銅
単線
47研究所 Stratos
1.8m プラグ無し
チタンオイル塗布
はんだ付け ケーブル長はアンプの端子からウーファーの端子までの長さ30cmピッチでツイスト

*1: ラインケーブルで参照番号、CB1-3,5,12-15、が付与されたものは、Gaudi II 用に設計されたケーブルです。本レビジョンで新たに採用しました。
詳しくは、以下をご覧ください。
[ラインケーブル設計書(LineCable_Design.pdf)]


AC電源

Mains connection of Gaudi R2.11

右図にAC電源接続を示します(クリックすると拡大されます)。

システム設計Ver.2.3に従って、パワー・ディストリビューターTASCAM AV-P250S を導入しました。
その代わりに電源タップを減らしました。壁コンセントは、オーディオ・ラックの背後にあるオーディオ用コンセントのみを使うように変更しました。

AV-P250S は遅延連動機能を備えています。背面にある10個のコンセントは、3つのグループ、TIMING 1(3個)、TIMING 2(3個)、TIMING 3(4個)に分けられています。電源スイッチオン後、約2.5秒間隔で TIMING 1 → TIMING 2 → TIMING 3 の順でAC電源が出力されます。電源オフ時は、その逆順でオフになります。
チャンデバ CX3400 を TIMING 1 に、パワーアンプを TIMING 3 に接続しました。
CX3400 は電源オン/オフ時に大きな雑音を出しますが、遅延連動機能を使うことで、スピーカーから大きな雑音が出ることを防げます。

プリアンプ PA-210 Simplicity は AV-P250S につなぎません。
PA-210 は真空管アンプであり、電源オン後動作可能になるまでに20秒ぐらいかかります。ちょうどそのタイミングで、大きな雑音を出すことがあります。TIMING 1 と TIMING 3 の時間差は5秒程度なので、TIMING 1 から PA-210 の電源をとると、大きな雑音がスピーカーに加わる可能性があります。
システムを立ち上げる時は、まず PA-210 の電源を入れ、次いでプレーヤー類の準備をし、最後に AV-P250S の電源を入れます。

MCヘッドアンプ HA-213 は、電源ケーブルが短くAV-P250S に届かないので、従来通り電源タップ OCB-1 から電源をとっています。


調整(システムレベル・チューニング)

Gaudi に対して、測定用マイクと測定器を使用してシステムレベル・チューニングを行うのは初めてです。
サブシステム Kinglet での経験を活かして、精密に調整を行います。

新しく採用したチャンデバ CX3400 に低域出力(LOW)を遅延する機能があるので、その機能を利用してタイムアライメント調整を行います。
この調整を行わないと、櫛形フィルター効果により周波数特性が凸凹になりますが、今まで放置してきました。

以下の手順で調整を進めます。

  • 1. 疑似無響室測定による周波数特性の測定と各帯域のゲイン調整
  • 2. 正弦波1波を使ったタイミング測定とタイムアライメント調整
  • 3. 聴取位置に測定用マイクを置いた周波数特性と波形の測定
  • 4. 音楽を再生し、聴感により音質を確認

この手順1~4を何度か繰り返しながら、システムを最適な状態に仕上げていきます。
実際には、3度繰り返すことで納得のいく結果が得られました。

1回目の測定では、システム設計 Ver.2.3 に従い、クロスオーバー周波数は fc1=1,800Hz、fc2=6,000Hz と設定しました。しかし、測定データ、音質ともに好ましくありませんでした。
2回目では、fc1=900Hz、fc2=7,000Hz(CX3400のツマミは8kHzを指示)に変更しました。
3回目は、タイムアライメント調整のやり方を変えて、測定し直しました。

これ以降、CX3400 の低音域、中音域、高音域の出力を、それぞれ LOW、MID、HIGHと略記します。
チャンネルを明示したい場合は、LOW-L、MID-Rのように表記します。

疑似無響室測定

疑似無響室測定の練習のために、Gaudi R2.1 を使って測定したことはありますが(2021年4月)、システムレベル・チューニングを目的として疑似無響室測定を行うのは初めてです。
測定方法に関しては、補足資料「その2 - 測定方法」の「周波数特性(スピーカー軸上1mでの測定)」をご覧ください。
ニアフィールド測定時のウーファーとマイクの間隔は、d=13mm、境界周波数は、fm=460Hzとしました。

CX3400とパワーアンプを不平衡型で接続すると、想定外の動作をするので戸惑いましたが、測定を進めるうちに使い方が分かりました(詳しくは、こちらをご覧ください)。

1回目:まだ CX3400 の使いこなしが分かっていなくて、クロスオーバー周波数の実測値は fc1=2kHz、fc2=4kHzでした。

下図は、各帯域のゲイン調整をした後の測定データです。

Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.11 - 1st

600Hz~2kHzで周波数特性がうねっていることが気になります。

2回目:クロスオーバー周波数を実測で fc1=810Hz、fc2=7kHzに変更。タイムアライメント調整実施。

タイムアライメント調整は、クロスオーバー周波数でタイミングを合わせるやり方で実施しました。

この時のデータを保存するのを忘れました。次の3回目の測定とよく似たデータだったと記憶しています。

3回目:クロスオーバー周波数は前回と同じ。タイムアライメント調整をやり方を変えて実施。

Quasi-anechoic frequency response of Gaudi R2.11 - 3rd

この時点で、CX3400 の出力につなぐケーブルは COLD-GND間をショートしてあります(Behringer社推奨)。

タイムアライメント調整は、各フィルターの通過帯域の中央の周波数で合わせるやり方に変更しました。
具体的には、LOW:200Hz、MID:2.5kHz、HIGH:16kHzでの遅延時間を測定し、すべて同じ遅延時間になるように調整しました。

スコーカーが右肩下がりの特性になっています。特に左チャンネルでその傾向が顕著です。この高音域(2kHz~10kHz)でのチャンネル間偏差は気になります。
相変わらずfc1付近で周波数特性がうねっています。

タイムアライメント調整

調整方法に関しては、基本的に補足資料「その2 - 測定方法」の「タイムアライメント調整」に従いましたが、何せ初めての経験なので、他の方法も試してみました。

1回目のタイムアライメント調整
クロスオーバー周波数fc1(=810Hz)、fc2(=7kHz)での遅延時間を測定し、各帯域で同じ値になるように調整しました。
MID(スコーカー)の遅延時間を基準とし、LOW(ウーファー)の遅延時間は CX3400 の LOW DELAY の調整で調整し、HIGH(ツィーター)はツィーターを前後に動かすことで調整しました。

CX3400 の LOW DELAY は最大で2msecまで調整できますが、最大にしても十分な遅延が得られないことが分かりました。
計算上、ウーファー、スコーカーから発せられる音波の時間差は 約0.7msec(=0.23[m]/345[m/sec]x1000)です。両者の振動板の位置差は約230mmであり、音速は約345m/secなので、この値になります。しかし、クロスオーバー周波数においては位相変位が生じます。LPFは位相遅れ、HPFは位相進みを発生させます。そのせいか、LOW DELAY はマイナスにしなければタイミングが合わないようになっていました。

ツィーターはツィーター・ラックの最後部に置いてタイミングが合わず、仕方がないので、ツィーター・ラックをギリギリまで後ろに下げることにしました。

Tweeter rack installed Tweeter rack adjusted Tweeter rack overview
調整前   ツィーター・ラックをギリギリ後ろに下げる せっかくスコーカー・ホーンに合わせてツィーター・ラックをデザインしたのが、この位置だと外観が今一つ

2回目のタイムアライメント調整
各帯域の通過帯域の信号を使って、タイミング合わせを行いました。使用した周波数は、LOW:200Hz、MID:2.5kHz、HIGH:16kHzです。

計算通りに、LOW DELAY は0.7msecでタイミングが合いました。
何故かツィーターの位置は変わりません。

波形を見ていて、大きな問題に気づきました。スコーカーから出る音波に、非常に長いリンギングが発生するという現象です。原因はドライバーの不具合としか考えられません。ドライバーの交換を決意しました(詳しくは、「自己評価」に後述します)。

Gaudi R2.11 Ringing of Squawker

聴取位置での特性

聴取位置での周波数特性に関しては、最終のデータしか保存しなかったので、それを示します。

Frequency response at listening position

高音域の特性は、疑似無響室測定に似通っています。
中低音域に関しては、疑似無響室測定では見られなかったディップが見られます。特に百十数ヘルツに深いディップが現れています。50Hz以下はだら下がりの曲線を描いています。

ピンクノイズとRTAを用いた周波数特性も測定してみました。

RTA frequency response

正弦波スイープによる測定と比べると、RTAの方が高音域の減衰が大きく出ています。正弦波スイープでは2kHz→6kHzの減衰が、左チャンネルは-8dB、右チャンネルは-2dBでしたが、RTAではそれぞれ、-13dB、-7dBとなっています。
低音域は、正弦波スイープでは50Hz以下がだら下がりでしたが、RTAでは20Hzまで落ち込んでいません(20Hz以下は測定誤差)。

どちらも100Hz台に深いディップがあります。疑似無響室測定ではなかったディップですので、部屋の音響によって生じる現象です。

正弦波スイープのデータの方が聴感上の周波数特性に近いと感じました。
一方で、チャンデバの各帯域のゲイン調整時には、RTAのデータをもとにした方が素早く、簡単にできることが分かりました。

試聴

1回目
あまりに酷い音で、びっくりしました。とても聴き続ける気にならない音質でした。
fc1を1.8kHzから900Hzに変更しました。

2回目
まだ違和感のある音でした。

3回目
ようやくまともな音になってきましたが、CD-211Bと比べればはるかに劣る音質でした。
音場再現に関しては、CD-211B よりやや優れている気がしました。音像定位がより安定しています。


音響

Rev.2.1から変更していません。一部を除いて、Gaudi 時代に実施した対策を流用しています。
詳しくは、「Gaudi の問題点」のページをご覧ください。


自己評価

Rev2.1でのPCオーディオの導入に次いで、またしても手こずってしまいました。メーカー製コンポーネントなのだから、置いて、線をつないで、スイッチを入れて、ちょっと調整すればおしまい、と高をくくっていましたが、なかなか一筋縄ではいきません。
メーカー製であっても、自作品並みに実使用前に測定をして正解でした。いきなりシステムに組み込んだらSPユニット(スピーカー・ユニット)にダメージを与えたかもしれません。

音質

聞くに堪えない音だと感じていましたが、自作品と同様に1か月以上聴き込んでから結論を出すことにしました。
すると、次第にまともな音になり、ついにはCD-211Bとそれほど差がないぐらいになりました。エージングでここまで音質が変化するアンプは初めてです。ちなみに、NOBODYアンプのうち半導体を使用しているものは、ほとんど経時変化しません。

もう一つ、ウォーミングアップも音質に関係します。電源オンからしばらくの間、全然ステレオ感のない、平面的な音がします。ステレオ音源であっても、モノラル音源のように聞こえます。10分ぐらい鳴らし続けると、正常な音質となります。これも初体験です。

やはりCD-211Bの方が、音質面では良かったと思いますが、CD-211Bのいい加減さがSS-309Aに合っていたとも言えます。回路の一部が発振寸前の不安定な状態になっていましたし、フィルターの減衰特性も18dB/octで、CX3400よりも緩やかです。それがスコーカー・ドライバ―のD1405の欠点を覆い隠していたと思います。

D1405 の問題点

実は購入時点(2011年10月)からこのドライバーには問題があると分かっていました。カタログでも示されているように、周波数特性が右肩下がりになっています。SPL(出力音圧)が最高になるのは1kHz付近で、1kHz→10kHzで10dB以上減衰します。
これではとてもHi-Fiシステムでは使えないのですが、それでも買う気になったのは、信頼しているフォステックスの製品であること、約3万円と高価なドライバーであること、そして17歳のころからずっと欲しかったホーン・スコーカーがやっと手に入る喜びに気持ちが舞い上がっていたことで、つい冷静な選択ができなくなっていました。イコライザーを使用するなどの手を打てば何とかなる、と安易に考えました。

D1405 のカタログには、W300A、D1405、H400、T925Aを組み合わせた使用例が載せられています。ネットワークの構成を見ると、ウーファー、スコーカーには12dB/octのフィルターが使われているのに対して、ツィーターには6dB/octのフィルター(コンデンサー1個だけ)が使われています。ツィーターの音をスコーカーにかぶせる事によって、高音不足を補うというやり方です。
私はこの方法は採用する気がありません。マルチアンプの利点が失われるからです。

SPユニット、特にスコーカーの周波数特性がフラットではない場合、ゲイン調整に苦慮します。D1405のように右肩下がりの場合は、以下の二通りの設定が考えられます。

Gain setting 1 Gain setting 2
ー 帯域間のつながりを重視しする設定 ー
全体として低音が過剰で、高音が不足する
ー 低音と高音のバランスを重視する設定 ー
クロスポイントに段差ができる

私は、帯域間のつながりを重視し、左の設定を選びました。

リンギングに関しては、打つ手がありません。
リンギングは、周波数が低いほど長く出ます。全然制動が効いていないようです。この制動の無さが、右肩下がりの周波数特性に結びついていると思います。
[2022/04/29 追記] {2017年に行った測定ではリンギングは認められませんでした。もしかしたら気が付かないうちにドライバーにダメージを与えたのかもしれません。周波数特性はその時も右肩下がりでした}

外観

CX3400 and AV-P250S

CX3400 と AV-P250S をTVラックの上、一番目につく場所に置いたのですが、意外に目障りになりません。
CX3400 の前面パネルには多くのLEDがついているので、それが目にうるさいのではないかと心配していました。AV-P250S は前面にコンセントがついていて、これも目障りになると予想していました。が、どちらもほとんど気になりません。両者とも半透明のアクリル板を手前に置いて隠すことを検討していましたが、やめました。
なお、オーディオ・ラック AR-421 が完成したら、システム設計Ver.2.3の通りに AV-P250S はその最下段に配置します。今よりさらに目立たなくなります。

Looks of tweeter rack

ツィーター・ラックは、全然かっこよくありません。もっとちゃんとデザインし、ちゃんと作ればよかったと思います。特に塗装に失敗しました(毎度のことですが)。
CX3400 をデジタル・チャンデバに置き換えれば、ツィーター・ラックは必要なくなります(デジタルであれば、高音域にもディレイがかけられるため)。システム設計Ver.2.3で、デジタル・チャンデバを使うとを決めたので、近い将来デジタル・チャンデバを導入し、ツィーター・ラックを取り外す予定です。
しかし、デジタル・チャンデバを使ってみて、やはりアナログ・チャンデバの方が良かった、という結論になる可能性があります。ツィーター・ラックは捨てずに、仕上げをやり直した上で、保管するつもりです。

パワー・ディストリビューターの採用により、今まで4箇所の壁コンセント(いずれも2個口)を使っていたのを、オーディオ・ラックの背後の2箇所だけに減らすことができました。電源タップのコードが目に入らなくなり、すっきりしました。

Additional power strip No additional power strip
左下に電源タップ(ADP用)のコードが見える   電源タップを廃止してスッキリ
     
Additional power strip No additional power strip
スピーカーの右に電源タップ(TV、STB、BDP用)のコードが見える   電源タップを廃止してスッキリ

使い勝手

パワー・ディストリビューターを採用したおかげで、アンプ類の電源オン・オフが楽になりました。前述のように、プリアンプだけは今まで通りに電源タップにつないでいますが、早く半導体アンプに置き換えて、パワー・ディストリビューターから電源供給を受けるようにしたいです。


まとめ

鳴らし込むにつれて音質が上がりましたが、やはり CD-211B A-NET を使っていた頃に比べると、やや劣る気がします。
Rev.2.11は過渡的なレビジョンなので、早くレビジョンアップしたいと思います。

絶対に良いものと信じていたフォステックスD1405が、実は使い物にならないと判明し、がっくりきました。しかし、音質劣化要因であることが明らかになったので、次のレビジョンでは、別のより優れたスコーカー・ドライバ―を採用し、音質向上を実現するつもりです。

試聴している時に改めて感じたことですが、アナログ盤の音はデジタルとはひと味違います。癒し効果が顕著というか、聴いているうちに全身の細胞が活性化するような不思議な感覚がします。疲れている時でも元気が出たり、便秘をしてても通じるようになったりと、気分だけでなく、体調にも影響します。デジタル音源だと、たとえハイレゾであっても、この様な強い癒し効果は感じたことがありません。これは単に音が良いとか悪いとかいう次元の問題ではないと思います。
システム設計(Ver.2.3)では、デジタル・チャンデバを使用することにしていますが、チャンデバをデジタルにした時に、果たしてアナログ盤の癒し効果が失われるのかどうか、非常に興味を惹かれます。場合によってはアナログに戻すことも検討するつもりです。