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ホーム > Gaudi > 2014年のGaudi   2014/07/24 作成
2014/08/09 更新

2014年の Gaudi

1974年以来製作を続けてきたGaudiですが、ついに今年で40周年を迎えることになりました。2012年11月に、当初の目標(ブロック図)まであと一歩というところまで近づきましたが、それ以来足踏みを続けています。ミッドレンジ・アンプ MA-215 Arabesque を完成させれば、めでたくGaudiの完成ということになるのですが、そのMA-215の設計に手間取っています。その理由については後述します。
一方で、25年間愛用したカセット・デッキ Excelia XK-007 を手放し、代わりにデジタル・レコーダー KORG MR-2000S-BK を導入しました。アナログ音楽ソース(主にアナログ盤)のデジタル化を進めるためです。アナログ盤には強い愛着があり、捨てる気がしませんが(現に今まで一枚も捨てたり売ったりしたことはありません)、何らかの理由で再生不能になる前に、バックアップをとっておきたいのです。
また、アナログ・ディスク・プレーヤーPS-104のカートリッジをMC型に換えたため、あらたにMCヘッドアンプHA-213をシステムに加えました。
結果的に、Gaudiは次のような構成になりました。
ブロック図

Gaudi in 2014

カセット・テープは約200本所有していましたが、そのうち保存状態の良い94本を、捨てる前にXK-007とICレコーダー TASCAM DR-1 を使いデジタル録音し、48kHz/24bitのWAVファイルとしてハード・ディスクに保存しました。ちょうどすべてのカセットの録音を終えたときに、XK-007の調子が悪くなりました。まさに使命を果たして、天寿を全うしたという感じです。四半世紀にわたり故障もせずに活躍してくれたXK-007には、本当に感謝しています。なお、XK-007は廃棄せず、HARD OFFで売却しました。1,500円の値がつきました。
カセットのほとんどはFMのエアー・チェックものですが、1970年代後半のクロスオーバーや日本のアングラ・フォークなど、今では他の手段では聞くことのできない音楽が多数録音されていて、それらをデジタル化した今、貴重なコレクションとなっています。編集はほとんどせず、音量の正規化をやったぐらいですが、それでも音質が良くなったと感じています。

MA-215の設計に手間取っている理由は、MA-215をオリジナルのシステム設計は異なり、半導体アンプにすることにしたためです。
パワーアンプに関しては、今までずっと半導体アンプよりも管球アンプのほうが有利と信じ、自作品はすべて管球式にしてきました。そう信じてきた理由は、ページ「ガウディが教えてくれたこと」の中の「管球アンプのメリット」で述べたとおりです。しかし、詳細はMA-215のページで説明しますが、最近は管球アンプの欠点を強く感じるようになってきました。特に、管球アンプの最大のメリットと考えていたコスト・パフォーマンスが、トランスなどの管球アンプ用部品の高騰により、非常に悪くなってしまいました。
一方で、半導体アンプの利点として、より小型・軽量で発熱が少ないアンプが実現できる、ということを意識するようになりました。Gaudiのように最低3台のパワーアンプを必要とするシステムでは、これは重要なメリットです。すべて管球アンプで構成すると、実質的に置く場所を確保するのが困難で、少なくとも理想的な配置はできません。
以上の理由から、MA-215は半導体アンプにすることに決定したのですが、半導体パワーアンプの設計は初めてなので、勉強しなければいけないことも多く、手こずっている次第です。

音楽ソースに関しては、今でもアナログ盤が一番だと思っています。しかしその一方で、ハイレゾ音楽ファイルにもアナログ盤に匹敵する高音質ソースとして期待をかけています。今までもPCとUSB DAC(KORG DS-DAC-10など)を使った、いわゆるPCオーディオを試してきました。(2014/08/09 訂正) { 結果として、PCオーディオはあくまでゼネラル・オーディオの範疇(つまりミニ・コンポ並みということ)で、ハイエンド・オーディオ向けではないという結論に達しました(その理由と使用したUSB DACのレビューについては、いずれ「雑記帳」の中に詳述するつもりです)。 DS-DAC-10の設置場所を変えたところ、音質が大幅に向上しました。それまではPCの真下(一段下の棚)に置いてあったのですが、その場所ではPCからの不要輻射をまともに受け、音質が低下していたのです。まだPCからの悪影響を完全に排除できたわけではなく、またPCの冷却ファンが出す騒音に対しても、まだ具体的な対策はできていないのですが、さらに工夫を重ねれば、ハイエンドの音質を達成できるかもしれません。(USB DACの使いこなしやレビューについては、いずれ「雑記帳」の中に詳述する予定です) }

KORG MR-2000Sの導入には、ハイレゾ音楽ファイルの再生に使用するという目的もありました。PCというオーディオ機器ではない機器をシステムに加えると、どうしても音質低下が避けられませんが、MR-2000Sを使えば、PC無しにハイレゾ音楽ファイルを再生できます。(2014/10/09 訂正) { 実際、PC+DS-DAC-10よりもはるかに高音質で再生できることを、すでに確認しています。 上記のようにDS-DAC-10の設置場所を変えた後にあらためて比較試聴したところ、DS-DAC-10とそれほど音質差ががないことが確認できました。

(2014/10/09 訂正) { MR-2000Sはプレーヤーとしてもかなり優秀ですが、残念ながら内蔵HDDの容量が160GBしかなく、コレクションのほんの一部しか内蔵できません。ファイルの入れ替えというちょっと面倒な作業を時々しなければなりません。そこで、手っ取り早く音楽ファイルを再生する手段として、DS-DAC-10をシステムに残すことにしました。 MR-2000Sのプレーヤーとしての音質は今一つだと感じます。録音機としての性能は優秀でも、再生装置としての性能と操作性はあまり追求されていない製品なのかもしれません。再生装置としてはDS-DAC-10のほうが優れている面もあるので、引き続き使用することにしました。 }
BGMを再生する手段としては、PCオーディオは最適だと思います。それなりのプレー・リストを作っておけば、長時間にわたってノンストップで再生を続けることができます。

もうひとつシステムに新たに加わったのが、MCヘッドアンプのHA-213です。
HA-213は2010年頃に、長年愛用し、老朽化したカートリッジGRACE F-14MR(MM型)の代わりにMC型カートリッジを導入するために製作したヘッドアンプです。このアンプの製作には紆余曲折があって、結局ノイズレベルが目標以下にならなかったため、一度も音出しをしないまま失敗作と断定し、いつか時間ができたときにヘッドフォン・アンプに造り直すつもりで、押し入れの中にしまっておいたものです。(詳しいきさつについてはHA-213のページをご覧ください)
2012年5月以来、 Ortofonで最も安価なカートリッジ 2M Red(MM型)をピンチヒッター的に使用していましたが、今年(2014年)3月、消費税増税を目前にして、ついにハイ・グレードのMCカートリッジを購入することにしました。検討の結果、オーディオ・テクニカのAT33PTG/IIを選びました。(各カートリッジの選択理由やレビューに関してはPS-104のページをご覧ください)
同時期にメーカー製フォノ・イコライザーOrtofon EQA-333を中古で購入しました。これをAT33PTG/II用に使う予定だったのですが、入力インピーダンスがAT33PTG/IIには低すぎで、改造が必要でした。改造の前に、取りあえずHA-213を使用してみたところ、思ったよりずっと高音質で、ノイズレベルもEQA-333と変わらないことがわかりました。EQA-333の改造はとりやめ、自作フォノ・イコライザーPE-114 Petitが完成するまでHA-213を使い続けることにしました。(EQA-333についてはちょっとしたエピソードがあり、いずれ「雑記帳」の中で紹介する予定です)

2012年にスピーカーSS-309のミッドレンジをホーン型に変更して以来、大幅に音質が上がったGaudiサウンドに有頂天になっていましたが、最近になってやや音質の劣化を感じ始めました。最も音質を落としているのは、ミッドレンジ・アンプのFlying Mole DAD-M100Proであることは明らかですが、その他にも問題が発生しているようです。心当たりもいくつかあります。しかし、今はトラブル・シュートよりもMA-215の設計・製作を優先するつもりでいます。

コンポーネント一覧

 種類  機種  特徴  説明 リンク
アナログ・プレーヤー NOBODY PS-104
NOBODY PS-104 
・ターンテーブル:
SONY TTS-8000
・トーンアーム:
GRACE G-1040
・カートリッジ:
audio-technica AT33PTG/II
1982年に製作して以来、大きな変更なしに使い続けているプレーヤー。2014年にカートリッジをMC型に変更。今後も故障しないかぎり使い続ける予定。 詳細
MCヘッドアンプ HA-213
NOBODY HA-213 
MC型カートリッジ用ヘッドアンプ
ゲイン=30dB
当初ヘッドフォン・アンプとして設計を開始し、途中で方針を変えヘッドアンプに再設計したアンプ。完成度は今一つだが、まあまあの音質は確保している。  詳細
デジタル・プレーヤー   SONY SCD-555ES SACD/CDプレーヤー 第一世代SACDプレーヤー。CD再生にも力を入れている。デジタル・フィルターの特性を切り替えられる等、機能面が充実している。2001年購入。  
Lenovo ThinkPad X121e デジタル・プレーヤー サブノートPC。128GB SSD搭載。DS-DAC-10と組み合わせることにより、デジタル・プレーヤーとして機能する。PicoScopeとの組み合わせで測定機としても使用。  
Korg DS-DAC-10  USB DAC。ThinkPadとの組み合わせで、デジタル・プレーヤーとして機能する。ほとんどあらゆるフォーマットの音楽ファイルの再生ができる。  
チューナー SONY ST-S333ESJ 高機能FM/AMチューナー 様々な付加機能を持っているが、基本機能以外は使ったことがない。FM電波はケーブルTV局から供給されているが、受信レベルが低く、音質は今一つ。  
デジタル・レコーダー KORG MR-2000S-BK 1ビット・デジタル・レコーダー 本来はスタジオ用のレコーダーだが、一般に小売もされている。DSD 5.6Mに対応。
アナログ盤の録音と、インターネットでダウンロードしたハイレゾ音楽ファイルの再生に使用。
アンプ     PA-210 Simplicity
NOBODY PA-210 Simplicity
管球式プリアンプ
全段SRPP回路採用。CR型EQ段+無帰還フラット段。
電源部別ケース。 
2001〜2003年にかけて製作。徹底的なシンプルさとローノイズを追求した管球プリ。  詳細
CD-211A A-NET
NOBODY CD-211A A-NET 
ソリッド・ステート
3ウェイ・チャンネル・ディバイダー 
NOBODYで初めてOPアンプを採用したモデル。2004年製作。2012年Rev. A。
クロスオーバー:
800Hz(18dB/oct), 7200Hz(18dB/oct)
詳細
MA-208
NOBODY MA-208 
管球式パワーアンプ
6BQ5 UL PP
ホーン・ツィーター用アンプとして設計。1999年製作。
位相反転段はP-K分割式。電源に整流管を使用。
定格出力:10W+10W
詳細
Flying Mole
DAD-M100pro HT
モノラル・デジタル・パワーアンプ ミッドレンジ用に使用。管球アンプ的な温かみのあるサウンドが特徴。
定格出力:100W(8ohm)
 
MA-201C
NOBODY MA-201C
管球式パワーアンプ
6CA7 UL PP 
1974年製作のNOBODYブランド第1号機。現在はRev. C。ウーファー用アンプとして使用。
定格出力: 30W+30W
詳細
スピーカー SS-309A
NOBODY SS-309A 
3ウェイ・スピーカー・システム
・ツィーター:
フォステックス T925
・ミッドレンジ:
フォステックス D1405+H400
・ウーファー:
フォステックス FW305 
30cmウーファーを基本にした3ウェイ・スピーカー。マルチアンプを前提としているので、ネットワーク、アッテネーターは内蔵していない。2001年製作。2012年にミッドレンジをコーン型からホーン型に変更(Rev. A)。
ウーファー・ボックスはリア・ダクト・バスレフ方式。 
詳細
ケーブル         PS-104 -> PA-210  GRACE純正ケーブル
(PTFE RCAプラグに交換済み) 
LC-OFCを使用した低容量ケーブル。2011年12月にRCAプラグのはんだ付けが腐食し、導通しなくなったため、RCAプラグを付け替えた。音質は若干向上した。 詳細
SCD-555ES -> PA-210 自作ケーブル
・線材: BELDEN 8412
・プラグ: Teflon RCAプラグ
マイクケーブル用2芯シールド線をラインケーブルに応用した自作ケーブル。 RCAプラグには、ノーブランドながら絶縁物にテフロンを使用したプラグを使用。
プラグの金属カバーは使用せず、代わりに熱収縮チューブをかぶせている。
詳細
PA-210 -> CD-211A 自作ケーブル
・線材: BELDEN 8412
・プラグ: Teflon RCAプラグ
上記とほぼ同様の2芯シールド線を用いた自作ケーブル。片側はCD-211A内部で半田付けされている。 詳細
CD-211A -> MA-208 自作ケーブル
・線材: BELDEN 8412
・プラグ: モガミ電線 7551(一部)
マイクケーブル用2芯シールド線をラインケーブルに応用した自作ケーブル。片側はCD-211A内部で半田付けされている。
CD-211製作時(2004年)は線材にオーディオテクニカAT6A48を使用していたが、2008年にBELDENに変更。明らかにBELDENの方が高音質。
プラグの金属カバーを使わず、熱収縮チューブで代用。
詳細
CD-211A -> DAD-M100pro 自作ケーブル
・線材:BELDEN 8412
・プラグ: Teflon RCAプラグ
(同上)  詳細 
CD-211A -> MA-201C 自作ケーブル
・線材:BELDEN 8412
・プラグ: Teflon RCAプラグ
(同上) 詳細 
MA-208 -> SS-309A ツィーター 自作ケーブル
・線材: 47研究所 STRATOS
・プラグ: なし
0.4mm銅単線を30cmピッチで寄り合わせた自作SPケーブル。 アンプ側は端子に半田付け。スピーカー側は銀半田でメッキ。 詳細 
DAD-M100pro -> SS-309A ミッドレンジ 自作ケーブル
・線材: 47研究所 STRATOS
・プラグ: 計測器用バナナ・プラグ
0.4mm銅単線を30cmピッチで寄り合わせた自作SPケーブル。 アンプ側は計測器用バナナ・プラグを使用。スピーカー側は何も処理せず。 詳細
MA-201C -> SS-309A ウーファー 自作ケーブル
・線材: 47研究所 STRATOS
・プラグ: なし
0.65mm銅単線を30cmピッチで寄り合わせた自作SPケーブル。 アンプ側は端子に半田付け。スピーカー側は直接ユニットの端子に半田付け。 詳細
部屋   洋室、15畳相当。リビング兼リスニング・ルーム。 防音性能はまずまず。深夜でも音楽鑑賞可能。
中高音域に関してはややライブで、低音に関してはややデッド。勾配天井のため、定在波はほとんどなし。音調パネル、吸音パネル、吸音カーテンでチューニングしている。
オーディオ用電源あり。100Vおよび200V。コンセントはホスピタル・グレード。
詳細 


Gaudi用電源について

Gaudiの設置場所には200Vのコンセントを用意してあります。200Vラインのほうが、100Vラインに比べ、レギュレーションが良いからです。これを、消費電力が大きく、かつ電源電流の変動の大きいパワーアンプ用に利用する予定でした。2013年7月から、200V:100Vのステップダウン・トランス(ノグチトランス2PMC-540EZ)を試験的に導入し、ミッドレンジ用パワーアンプDAD-M100Proの電源に使用していました。このトランスは降圧だけでなく、大地アースからの絶縁とノイズ除去も兼ねています。
結果的にこの試みは失敗に終わりました。システムの一部だけを大地アースから浮かすのは、機器間の電位差を生み、大幅に音質が低下することがわかりました。特に、トランスレスのDAD-M100Proのみを大地アースから浮かすのは、歪みの増大を招くことがわかりました。
もし、システム全体を大地アースから浮かすとしたら、もっと容量の大きなトランスが必要です(2PMC-540EZは540VA)。十分ゆとりのある容量にしないと、かえって電源のレギュレーションが悪くなってしまいます。また、トランスの内部インピーダンスが共通インピーダンスとなり、機器間で干渉による歪が発生します。「Gaudiが教えてくれたこと」のページに書いたとおり、共通インピーダンスは、グラウンド・ループと並び、システム・レベルで最も深刻な音質劣化要因の一つです。
十分な容量となると、おそらく2KVA〜3kVAぐらいとなってしまい、ひとつのコンセントから電源をとることはできません。また、それだけ大きなトランスとなると、かなりの大きさの漏れ磁束と唸り音が発生するので、室内に設置できず、他の部屋あるいは屋外に設置することになります。そうすると、結局トランスから100Vラインを長々と引っ張ることになり、あまりトランス導入のメリットはなくなります。
レギュレーションの改善と大地アースからの絶縁とACラインからのノイズ・カットは、当分の間見送り、将来的には大容量バッテリーによる直流給電で実現したいと考えています。
現在のGaudiの電源接続図




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